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夜に失くす feat. ゆるふわギャング (Ryugo Ishida, Sophiee) / SALU
いいね、夜散歩したくなる。
りょうくんが「そんな車に詳しい方ではないけど男の子としてかっこいいマシンに乗りたかったんですよ」って言ってたのめちゃくちゃわかるなあ。
さっき家の近くで家族写真を小さい男の子がカメラで撮ってたんですよ。しゃがんでやたらスタイリッシュな感じで。とりあえず何かとかっこつけたい気持ちとか、機械はとりあえず自分が触りたい弄りたいとか、自分もそうだったなあなんて懐かしい気持ちになりました。
運転自体は好きだけど公道を走るのが嫌いだし、そんなお金ができる希望も今のところないんですけどね、かっこいい車は欲しいよなぁ。北海道とかに住んだら流石に乗る気はするけど。
とんでもなく中身も面白さも落ちも一貫性も無い駄文でも一度書き始めてしまったので、とりあえず終わらせたくて連日の更新になりました。書き始めて他のこともちょいちょいしながら書いてるので、終盤の方はもう寝る前で頭が眠たくなってしまっています。起きてても回ってない頭がなぜ眠そうにして高速で回転するのでしょうか。そうです、もう寝ているのです。文章で表現する人ってすごい。おやすみ。
「なあ、俺たちって幸せなのかな」
「何を言い出すんだ急に」
「だってさ、何もないこの村で何もしないで生きていて、死ぬ時に生きててよかったって思える気がしないんだよ。男ならよ、でっかい事成し遂げて大往生したいって思わねえか?」
「思わない。何気ない生活、何気ない日常。それがあるだけで十分幸せだ」
「はーっ、つまんねえの。お前はやりゃできんのによ、この村の寂れた景色みてえだ。磨けば絶対光るのに、錆びついただけのものにやれ趣があるだの味があるだの言いやがる。んなもん俺に言わせりゃただの宝の持ち腐れだね。宝ってのはもっとこう、華があって光り輝いてるべきだろ」
「はいはい。だったら花でも植えることから始めるんだな」
「いいや、お前がやれ。どうせやるならこの村中を埋め尽くすくらいやれ」
「無理に決まってるだろ。…まあでもそうだな、せめてお前が死んだ時は墓を花いっぱいに飾ってやるよ」
「現実的かよ。しかも俺死んでるから見れねえし。でもそうだよなあ、でもなんかなあ、つまんねえなあ。誰も想像できないくらいの華ってもんがこの世界には全然ねえ。同じことばっか繰り返したまま年だけとって死ぬのはごめんだけどよ、何か度肝を抜くようなことがないもんかね」
「………」
……思い、だした。走馬灯ってやつだろうか。
物置小屋で意識が朦朧として、そのまま気絶していたようじゃ。あれから60年。仲が良かったはずの奴とも今では犬猿の仲となってしまった。村を起こそうと躍起に目を光らせていた頃と変わって、今はいかに奴を黙らせるか他人に嫌がらせするかばかり。つまらない59年にしてしまったわい。それに引き換え、奴は人に優しく自分に厳しかった。本当に華がなかったのはワシの考え方だったんじゃ。いや、わかっていたからこそ自分にない器の大きさを疎み、人に当たっていたんじゃ…。
「ワシが…間違っとった……綺麗な、花じゃねえか」
「当然じゃ。だってワシは、花咲かじいさんじゃからの」
意地悪なおじいさんの最期が月の光に晒されることはなく、代わりにたくさんの花が背を伸ばし風に揺られていた。静かに凪いでいた。
花咲かじいさん 完
その場で喋るほうが楽しいんだねきっとね