Netflixに一昨年公開されたヒロアカの映画があったので見ました。
未完結の作品でオリジナル脚本と聞くと、
「本編に影響の出ない範囲で作られていて、本来流れるはずのなかった時間」という悪い先入観を持ってしまいがちなんですが、
ヒロアカはそういうものをあまり感じさせないのでよかったです。
というのも作品のテーマが「ヒーロー」というところで、
至る日常にも、描かれるはずのなかった時間にも、
当然正義と悪、ヒーローと敵、それに憧れる少年少女が出てくることはごく自然だなと素直に納得でき「本編との壁」みたいなものが感じにくかったのかもしれません。
要は素直に楽しく見れたなという話なんですが。
魅力的なキャラクターが多い作品ですが、
「クラス全員が各々の役目を果たし協力し合う姿」がとても印象的でした。
文字通りバラバラな「個性」を持つ彼らですが、
日常においてどんな使い方があるのか、
戦闘ではどのような使い方があるのか、
当然向き不向きがありますから、得意なことがあれば不得意なこともあります。
そこを他のクラスメイトと協力しながら目的を果たす。
20名ほどもいる味方キャラクター全員がしっかりと動かされ、きちんと見せ場もあるのがすごいなと思いました。
戦闘のみならず、日常でのヒーロー業務が多く描かれたり、
デクに憧れる少年が出てきたり、
要するにこれってデク達の将来の姿だよな…と。
「守られ、守り、そうやってヒーローは引き継がれていく」
そういう時間の流れをおじさん的な目で見れたのも印象的でしたね。
デクの助けた男の子への優しい声がとっても素敵でした。
これも主観でしかないけれど、
守られて嬉しい、今度は自分が守りたい、でも怖い
自分には力がない、憧れのヒーローからは程遠い
でも守りたい、憧れだからじゃなく、ただ目の前のこの子を守りたい
単にヒーローだから、じゃない本当の人間の良さが滲んで感じられました。
自分の弱さを知ってる人は強いよね